低血糖
低血糖が疑われるときの対応
意識があり安全に飲み込めるかどうかで対応が異なります。
- 飲食物を無理に口へ入れないでください。誤嚥や窒息の危険があります。
- 処方済みのグルカゴン製剤があり、使用方法を教わった家族・周囲の方は指示どおり使用します。
- 回復しても再び血糖が下がることがあるため、医療機関での評価が必要です。
低血糖の症状と重症度
| 状態 | 主な症状 | 対応 |
|---|---|---|
| 警告症状 | 冷や汗、震え、動悸、空腹感 | 作業を止め、血糖確認と糖分補給 |
| 脳の糖不足 | 集中困難、眠気、ふらつき、異常行動 | 一人にならず早急に対応 |
| 重症低血糖 | 自力で対処できない、意識障害、けいれん | 第三者の介助と救急要請 |
| 無自覚性低血糖 | 警告症状が乏しいまま血糖低下 | 治療目標・薬・モニタリングを見直す |
| 夜間低血糖 | 寝汗、悪夢、起床時の頭痛やだるさ | 夜間の血糖パターンを確認 |
低血糖が起こる主な原因
インスリン・一部の糖尿病薬
注射量や服薬量に対して食事が少ない、食事が遅れた場合などに起こりやすくなります。薬を自己判断で中止・減量せず、発作記録をもとに処方を見直します。
欠食・炭水化物不足
食事時間の遅れ、嘔吐、食欲不振、極端な糖質制限などが影響します。使用薬に合わせて、欠食時の対応を事前に確認します。
運動中・運動後
長時間または強度の高い運動では、運動後しばらくして低血糖が起こる場合があります。運動前後の測定や補食、薬の調整は主治医と相談します。
食事不足を伴う飲酒
アルコールは肝臓からの糖の供給を妨げ、遅れて低血糖を起こす場合があります。特に空腹での飲酒やインスリン使用中は注意が必要です。
薬が効きすぎる状態
腎機能や肝機能が低下すると薬の作用が長引くことがあります。高齢の方、体重減少、食事量低下がある方は治療内容の再確認が大切です。
糖尿病薬以外の原因
糖尿病薬を使用していない方の低血糖では、内分泌疾患、肝疾患、薬剤など別の原因を検討します。症状時の血糖確認が診断に役立ちます。
発作後に記録しておくこと
発症時刻と症状
冷や汗、震え、意識変化などの開始時刻、血糖値、回復までの時間を記録します。
薬と注射
薬の名前、服用時刻、インスリンの種類・単位・注射時刻を記録します。自己調整した場合も伝えます。
食事・運動・飲酒
直前の食事量と時刻、運動の種類・時間、飲酒量、入浴などを記録します。
行った対応
摂取したブドウ糖や飲料の種類・量、グルカゴン使用、再測定値、周囲の介助内容を記録します。
北綾瀬内科での診察の流れ
低血糖を起こした場面を再現し、薬・食事・活動のバランスを見直します。
問診
発作時刻、症状、血糖、薬、食事、運動、飲酒、介助の有無を確認します。
全身評価
血圧、脈拍、神経症状、低血糖による転倒・外傷などを確認します。
必要な検査
血糖、HbA1c、腎肝機能などを確認し、原因不明の場合は追加検査を検討します。
再発予防
薬、食事、運動、測定方法、ブドウ糖・グルカゴンの備えを個別に調整します。
再発を防ぐための治療調整
薬の種類・量・時間を見直す
低血糖リスク、腎機能、食事パターン、生活時間に合わせて治療を検討します。目標値を厳しくしすぎないことが重要な方もいます。
血糖測定を活用する
自己血糖測定や持続血糖測定が役立つ場合があります。測定回数やアラート設定は治療内容と低血糖リスクに応じて決めます。
家族・周囲と対応を共有
低血糖の症状、ブドウ糖の場所、救急要請、処方されたグルカゴンの使用方法を、家族や同僚と共有します。
運転・危険作業の安全
運転中に症状を感じたら安全な場所へ停車します。無自覚性低血糖がある場合は、運転や高所作業について主治医へ相談してください。
低血糖のよくある質問
低血糖時はジュースでもよいですか?
糖分を含む飲料が使える場合もありますが、商品により糖質量が異なります。チョコレートなど脂肪の多い食品は吸収が遅いことがあります。普段から主治医と具体的な補給方法を決めてください。
意識が悪い人へ砂糖水を飲ませてもよいですか?
飲み込めない方へ飲食物を与えると誤嚥・窒息の危険があります。119番を要請し、処方済みのグルカゴンがあり使用訓練を受けている場合は指示どおり対応します。
症状に慣れて感じにくくなりました。
無自覚性低血糖の可能性があり、良い状態ではありません。重症化する前に治療目標、薬、測定方法を主治医と見直してください。
夜中の寝汗は低血糖ですか?
低血糖の可能性はありますが、室温、感染症、更年期など他の原因もあります。夜間や起床時の血糖パターンと服薬・飲酒を確認します。
低血糖から回復したら受診不要ですか?
自力で対応できなかった、意識障害・けいれんがあった、繰り返す、原因不明の場合は必ず医療機関へ相談してください。薬の作用で再発することもあります。
もしもの低血糖に備える
ブドウ糖を携帯
バッグ、職場、枕元など、すぐ手に取れる場所へ備えます。使用期限と必要量を確認します。
患者IDを携帯
糖尿病治療中であること、使用薬、緊急連絡先がわかるカードや手帳を携帯します。
食事時間を見通す
食事が遅れる可能性がある日は、薬との関係や補食についてあらかじめ主治医へ確認します。
体調変化を相談
腎機能低下、体重減少、食欲不振、運動量の変化があるときは、低血糖が起こる前に治療内容を見直します。
低血糖を繰り返す方はご相談ください
北綾瀬駅直結、ららテラス北綾瀬4Fの北綾瀬内科です。糖尿病手帳、血糖記録、お薬手帳、低血糖時のメモがあればお持ちください。
