食欲不振
お腹が空かない・食べられない状態を全身から評価
食欲不振は、空腹感が弱い、食事を始めても進まない、少量ですぐ満腹になるなどの状態です。胃腸の病気だけでなく、感染症、肝臓・胆のう・膵臓、甲状腺、糖尿病、心肺疾患、薬の副作用、睡眠やこころの不調などでも起こります。体重や水分摂取の変化を確認し、原因に応じた検査をご案内します。
水分も取れない・出血があるときは救急受診を
- 意識がもうろうとする、反応が鈍い、失神
- 水分を飲んでも吐き、尿がほとんど出ない
- 吐血、黒いタール状便、大量の血便
- 突然または持続する激しい腹痛、お腹が硬い
- 胸痛、強い呼吸困難、急速に進む黄疸
食欲不振で考えられる主な原因
一つの症状だけでがんなどの病名を断定することはできません。経過、体重、随伴症状、薬、生活状況を合わせて評価します。
胃炎・胃潰瘍・機能性ディスペプシアなど
胃もたれ、みぞおちの痛み、吐き気、胸やけ、少量ですぐ満腹になる症状が手がかりです。黒い便、貧血、飲み込みにくさ、体重減少がある場合は、上部内視鏡検査などを検討します。
肝臓・胆のう・膵臓の病気
右上腹部やみぞおちから背中へ響く痛み、黄疸、濃い尿、白っぽい便などを伴うことがあります。持続する強い痛みや発熱・黄疸がある場合は、画像検査が可能な医療機関で早急な評価が必要です。
胃腸炎・肺炎・その他の感染症
発熱、咳、下痢、嘔吐などの急性感染症で一時的に食欲が低下します。微熱、寝汗、体重減少が長く続く場合は、慢性感染症や炎症性疾患などの確認が必要です。
糖尿病・甲状腺・腎臓病など
口渇、多尿、強いだるさは高血糖、寒がり、むくみ、便秘は甲状腺機能低下症の手がかりになります。腎機能や電解質の異常でも吐き気や食欲不振が起こるため、血液・尿検査を検討します。
処方薬・市販薬・サプリメントの影響
抗菌薬、鎮痛薬、一部の糖尿病薬などで吐き気や胃腸症状が出る場合があります。飲酒も胃や肝臓に影響します。薬は自己判断で中止せず、商品名、開始時期、食欲低下との関係を確認します。
不眠・ストレス・うつ状態・認知機能など
気分の落ち込み、楽しめない、不眠、過労でも食欲は低下します。高齢者では口腔・歯、飲み込み、独居、買い物や調理の負担なども関係します。身体的な原因を確認しながら必要な支援へつなげます。
受診までの食事・水分の工夫
持病や飲み込みの問題がある方は、主治医・管理栄養士などの指示を優先してください。
少量を回数に分ける
3食にこだわらず、食べやすい量を数回に分けます。おかゆ、スープ、豆腐、卵など、胃腸症状や好みに合わせて選びます。食べた量を写真で残すと受診時の参考になります。
水分を少量ずつ
水やお茶、スープなどを無理のない量でこまめに取ります。嘔吐や下痢による脱水時は経口補水液が役立つ場合がありますが、糖尿病、腎臓・心臓病で制限がある方は医師へ相談してください。
体重を同じ条件で記録
可能であれば朝など同じ時間帯・服装で体重を測ります。短期間の増減だけでなく、数週間から数か月の変化を確認します。急な体重減少や筋力低下は早めにご相談ください。
刺激と自己流サプリに注意
アルコール、脂肪の多い食事、香辛料などで症状が悪化する場合は控えます。ビタミンや健康食品の大量摂取は副作用や薬との相互作用があるため、自己判断で追加しないでください。
症状の組み合わせが診断の手がかりです
| 一緒に現れる症状 | 考えられる原因の例 | 主な確認 |
|---|---|---|
| 胃もたれ・みぞおち痛・吐き気 | 胃炎、潰瘍、機能性ディスペプシアなど | 薬、ピロリ菌、内視鏡適応 |
| 背部痛・黄疸・濃い尿 | 肝胆膵疾患など | 血液、超音波、CT連携 |
| 発熱・咳・下痢 | 感染症など | 脱水、感染症検査 |
| 体重減少・貧血・黒色便 | 消化管疾患など | 血液、内視鏡検査 |
| 落ち込み・不眠・意欲低下 | うつ状態、ストレスなど | 身体原因と心理状態の両面 |
北綾瀬内科での診察の流れ
WEB予約・問診
食事量、体重、腹痛、便、発熱、薬、気分や睡眠をご入力ください。
診察
脱水、栄養状態、口腔、腹部、むくみ、リンパ節などを確認します。
必要な検査
血液、尿、腹部超音波、内視鏡などを症状に応じて検討します。
治療・連携
原因別治療と栄養支援を検討し、必要時は専門医療機関へ紹介します。
検査と治療について
血液・尿検査
貧血、炎症、肝臓・腎臓・膵臓、血糖、電解質、甲状腺機能などを症状に応じて確認します。すべてを一律に検査するのではなく、問診と診察から必要な項目を選びます。
腹部超音波
肝臓、胆のう、膵臓、腎臓などを観察します。体格や腸管ガスにより見えにくい部分があり、超音波だけで病気を完全には否定できません。必要に応じてCTが可能な病院へ紹介します。
上部内視鏡検査
食道・胃・十二指腸を観察し、炎症、潰瘍、腫瘍などを確認します。体重減少、貧血、黒色便、飲み込みにくさなどを踏まえて必要性と時期を判断します。
原因に応じた治療
胃酸を抑える薬、感染症や内分泌疾患への治療、薬の見直しなどを検討します。ピロリ菌除菌、抗菌薬、ホルモン薬などは検査と診断に基づいて選択します。
栄養サポート
体重、食事量、持病、飲み込みの状態に応じて、食事回数や栄養補助食品を検討します。糖尿病・腎臓病などでは適した内容が異なるため、画一的な高カロリー食は勧めません。
専門科との連携
消化器疾患、腫瘍、重い栄養障害、嚥下障害、こころの不調などが疑われる場合は、対応する専門科や医療機関へご紹介します。緊急性があれば外来検査を待たず連携します。
食欲不振についてよくある質問
食欲がないときは何科を受診しますか?
原因が分からない場合は、まず内科または消化器内科でご相談いただけます。症状や検査結果に応じて、内分泌、精神科、耳鼻咽喉科などへ連携します。
サプリメントで様子を見てもよいですか?
一時的な食欲低下でも、脱水や体重減少があれば受診が必要です。サプリメントは原因治療の代わりにならず、過剰摂取や薬との相互作用もあるため、商品を持参してご相談ください。
朝だけ食べられません。
夕食や夜食の時間、睡眠、生活リズムが関係することがありますが、胃腸・甲状腺・こころの不調などでも起こります。長引く、体重が減る、日中も食べられない場合は受診してください。
胃薬が効かないので、がんでしょうか?
胃薬が効かないだけでは判断できません。体重減少、貧血、黒い便、飲み込みにくさ、持続する痛みなどを確認し、必要に応じて内視鏡や画像検査を検討します。
高齢の家族が少ししか食べません。
口腔・歯、飲み込み、認知機能、薬、感染症、孤食など多くの要因があります。むせ、発熱、体重減少、筋力低下があれば早めに受診し、低栄養と誤嚥のリスクを評価します。
受診前に記録していただきたいこと
食事量と期間
いつから、普段の何割程度食べられるか、特定の食品だけか、少量で満腹になるかを写真やメモで記録します。
体重・体温・水分
現在と以前の体重、発熱、飲水量、尿量、立ちくらみを確認します。可能であれば同じ条件で体重を測ります。
一緒に現れた症状
胃痛、背部痛、吐き気、胸やけ、下痢、便秘、黒色便、黄疸、咳、飲み込みにくさ、気分・睡眠の変化をお知らせください。
薬・生活・家族歴
処方薬、市販薬、サプリの開始時期、飲酒、喫煙、生活の変化、消化器疾患やがんなどの家族歴を確認します。
続く食欲不振・意図しない体重減少をご相談ください
足立区谷中、北綾瀬駅近くの北綾瀬内科です。胃腸だけに原因を限定せず、全身状態と栄養状態を確認して必要な検査・治療をご案内します。
